![]()
なにかを言うとき、わたしたちは、言う内容や言い方について、意識的、無意識的なコントロ
ールを行うことが多い。
「話題を選ぶ」こと、「配慮した言い方をする」ことが、絶対的に善いとか悪いとかいうことはな
いが、とにかく、人は、自分が良いと思ったことを言う。
「こんなことを言うのは本当は良くない」とうすうす感じつつ、ひとときの感情などのためにその
ことを言ってしまうのは、良くないことだろう。「このことを言わなければ」と感じつつ、黙っている
のも、良くないことだろう。
逆に、良いと思って言ったことばは、それで良い。良いと思って黙っていたことは、それで良
い。なんであれ、あとから後悔する可能性というのは、つねにあるけれど、後悔するということ
は、そのときなんらかを学んでいるのであって、そのことを学ぶためには、その後悔の対象の
言動が必要だったといえる。
ときにはそれが「高すぎる授業料」に思えることもあるにしても。
そうであってみれば、こころを尽くして言ったことばは、放っておくのが良い。
そのことばが、どんな結果をまねこうと、あるいは、まねくまいと、言うべきだと感じてなにかを
言ったなら、あとは神さまにまかせて、放っておくのが良い。
![]() |