2001年、宇宙の旅


 60歳でも健康なら宇宙に行ける。未来も捨てたもんじゃないね。



 I've achieved my dream and nothing could have been better - Dennis Tito

 from Space tourist hails 'trip to paradise'

 人類初の宇宙観光客となったデニス・ティトさんが地球に戻ってきた。「天国への旅」だったと
いう。
 疲れ気味で顔色がすぐれないように見えるものの、八日間の宇宙での休暇について「夢がか
なった」とうれしそうだ。

 日本時間14時35分、カザフスタンの砂漠に着陸したティトさんは、「天国でした。フライトも着
陸も上々。つらいことなど、まったくなかった」と語った。

 気分は高揚しているようだが、急に重力圏に戻ってきたためか、自力歩行できず、メディカル
チェックのため車椅子で病院へ向かった。

 宇宙観光のガイドとなったロシアの宇宙飛行士ムサバイエフさんとバトゥーリンさんのほうは
健康状態も良く、自分の足で歩いて近くの病院に向かった。

 プロの宇宙飛行士でない一般人としての宇宙旅行の先駆者となったわけだが、60歳という若
くはない年齢のため懸念(けねん)もあった。
 しかし同行したふたりのクルーは、「ティトさんは宇宙旅行中、心身ともに安定した状態だっ
た」とたたえた。「ティトさんは本当に強いひとです。そして誇り高い」ムサバイエフ飛行士は語っ
た。

 今回の旅行について、ロシア航空宇宙局とNASAは、もめた。
 2000万ドルという大金のちからで国際宇宙ステーション(ISS)への前例のない宇宙観光を押
し通したことについて、NASAは問題視した。
 ティトさんの滞在は、ISSでの正規の活動をさまたげるうえ、地上の管制官にとっても余計な
心配のたねになるともいうのだ。

 他方、資金難のロシア側にとってティト氏の支払いは魅力的で、実際、ロシア航空宇宙局の
年間予算の15%にも相当する額だという。

 ISS滞在中、このカリフォルニアの富豪(もと宇宙科学者でもある)は、主に写真をとったり、
地球を眺めたり、音楽を聴いてすごしたという(※あのワルツをかけたんでしょうか)。食事のし
たくなど、クルーの身辺の雑用の手伝いもした。

 モスクワでは「NASAが渋い顔なのは、また先を越されたからだろう」と言っている。最初に人
間を宇宙空間に送ったのもロシア(ソ連)だった。

 デニス・ティトさんの宇宙観光をアレンジしたアメリカの業者によると、ほかにも同様の旅行を
希望している客が何人かいるという。
 宇宙での休暇のためになら、喜んで地球人に金を払ってやろうといういう人たちだ。

 - from BBC News、2001年5月6日、日曜日13:34 GMT(日本時間22:34)

 宇宙旅行の魅力ってなんだと思います?2000万ドル(数十億円)払ってまでも行く価値がある
のかどうか 


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